前回に引き続き「素直」について、
松下幸之助さんのお話を紹介したいと思います。
いちばん大切なことは、お互い人間それぞれには
もともと素直な心になる素地があるということを、
はっきり認識することだと思います。
つまり特別の修行をした特別の人だけが素直な心
になれるというのではなく、素直な心になることを
つねに心がけ、自分なりに工夫をこらしていくならば、
誰もが素直な心になれるということです。
その意味では、素直な心はお互い人間としての自然の心、
本然の心だと思うのです。
「人間としての成功」より
この言葉にあるように、松下幸之助さんは努力次第で
「誰もが素直な心になれる」とおっしゃっています。
どんな工夫を凝らせばいいのでしょうか?
前回は孔子の
「子、四(し)を断つ。
意(い)なく、必(ひつ)なく、固(こ)なく、我(が)なし。」
自分勝手な心をなくし、無理を通さず、
かたくなにならず、我を張らない。
と孔子の言葉を紹介させていただきました。
松下幸之助さんは「素直な心になるために」
の本で実践十カ条を挙げておられます
・まず素直になりたいという強い願いを持ち続けること
・たえず自己観照を心がけ、自分自身を客観的に観察し、正すべきこを正していくこと
・毎日、自分の行いを反省して、改めるべきは改めてゆくように心がけること
・素直な心になるということを、日常たえず口に出して唱えあうようにしていくこと
・心して自然と親しみ、大自然の素直な働きに学んでいくこと
・先人と尊い教えにふれ、それに学び、帰依していくこと
・素直な心を養うということ自体を、お互いの常識にすること
・素直な心になることを忘れないための工夫をこらすこと
・お互いそれぞれの素直な心の実践体験の内容を発表しあい、研究しあっていくこと
・お互いに素直な心を養う仲間同士として強力しあっていくこと
「なれる」とまず信じて、できることからはじめましょう。
素直を極めれば限りなく成長します。