GOです。
先日、東京大学の前先生による
「断熱等級6.5」「気密なき断熱は無力なり」に関する
セミナーを受講しました。
現在、国の定める断熱等級は1~7まであり、等級7が最も高い性能です。
しかし現実的には、等級6から7の間に位置する「6.5」レベルの断熱性能が、
コスト・快適性・エネルギー効率のバランスが最も良いと考えられています。
「断熱等級6.5」のメリット
・光熱費を大幅に削減
エアコンの効きが良く、
冷暖房費が少なくて済みます。
・温度差の少ない快適な住まい
夏は涼しく冬は暖かい。
・ヒートショックのリスクも軽減。
・等級7を目指すよりも初期費用を抑えやすく、
性能とコストのバランスが取れます。
断熱等級とUa値の関係
断熱性能は、Ua値(外皮平均熱貫流率)で評価されます。
数値が小さいほど熱が逃げにくい=高断熱です。
6地域の基準Ua値
等級5 0.60 W/㎡K以下
等級6 0.46 W/㎡K以下
等級6.5 約0.34~0.36 W/㎡K以下
等級7 0.26 W/㎡K以下
滋賀県は5地域と6地域に該当し、
等級6.5は現実的かつ高性能な基準として注目されています。
そして、前回のブログでもお伝えしたように
「気密なき断熱は無力なり」は
断熱性能をいくら高めても、
気密性能が確保されていなければ
本来の効果は発揮されないという意味です。
気密性能(C値)の重要性
前先生が強調されたのは、
「断熱等級だけでは快適な家はつくれない」という点です。
断熱材をどれだけ厚くしても、
隙間(漏気)が多ければ冷暖房効率は大きく低下します。
実際、C値(相当隙間面積)が1.0以下と0.3以下では、
体感温度や光熱費が大きく変わります。
なぜ「気密なき断熱は無力」なのか?
隙間風が熱を逃す
高断熱でも漏気が多いと外気が侵入し、室温が安定しません。
壁内に結露リスクが増える。(冬型結露・夏型結露)
壁内に湿気が入り込み、断熱材の性能が低下します。
光熱費削減効果が半減
Ua値だけを追求しても、
実生活のランニングコストは下がりません。
まとめ
断熱等級6.5は、
光熱費削減
快適性向上
健康リスク低減
を実現できる「これからのスタンダード」です。
ただし、気密性能が伴わなければ、
その価値は十分に発揮されません。
私達家づくりチームは、
Ua値0.35前後
C値0.09以下
設計・施工段階での気密チェック
気密測定の実施を徹底し、
「断熱+気密」の両立した家づくりを進めてまいります。