10月19日神戸市のほっともっとフィールド神戸で開幕した、秋の高校野球近畿大会。
近畿2府4県で上位に入った計16校が甲子園の切符6枠を目指し戦う。
10月15日に開催された抽選会。
滋賀大会秋季大会を制した滋賀学園は、大阪大会準優勝の大阪桐蔭。
滋賀大会秋季大会準優勝の滋賀短期大学付属は、大阪大会優勝の履正社。
正直この対戦が決まったときは「来年の選抜は滋賀県ムリ!」
と思ってしまった。
ところが、10月19日に行われた開幕戦。
初出場の滋賀短期大学附属高校が履正社に4-1逆転勝ちで準々決勝進出。
「凄い!大大金星やー」
滋賀短期大学付属 保木(ほうき)淳監督
試合終了後このようなコメントを残されている。
履正社さんは本当に良いチーム。
選手たちに、うちとしては負けて失うものはないから「攻めていきなさい」
と伝えていた。非常にうれしいです。
履正社の打者たちの映像をたくさん見てきたが、良いバッターばかり。
ただ、外へのボールの対応が今の(低反発)バットなら通用するかなと思った。
バッテリーでずっと準備してきたし、そこを攻め続けられたのが大きかった。
〈中略〉
履正社の多田晃監督には、うちが弱い時から練習試合をしてもらってきた。
練習試合でいまだに1試合も勝ったことがなかった。
5年前、初めて試合をしたときは履正社のBチームに5回0-15で負けたと思う。
これが全国レベルだから、このチームに10回に1回でもいいから勝てるチームまで
持っていこうと話をしたことを覚えている。
今も10回やれば1回も勝てない差があると思うが、子供たちが本当によく頑張ってくれた。
そして、10月26日に行われた初戦。
滋賀学園が大阪桐蔭に3-2こちらも逆転勝ちで準々決勝進出。
「もしかしたらと思っていたが・・まさか!大金星」
「滋賀県代表2校が優勝候補大阪代表2校を破る歴史的勝利!」
山口達也監督は試合前にこんな話を選手にしていた。
「大阪桐蔭とは少年野球とドジャースぐらいの差がある。3回までスコア0-0だったら
勝ちも同然」
何故そんな滋賀の2チームが大阪強豪校を撃破できたのか?
「勝ちに不思議な勝ちあり まけに不思議な負けなし」
「スピードだけでも通用しない!」
「パワーだけでも通用しない!」
昨年から義務付けられた低反発バット採用。
「不易流行」
いくら世の中が変わっても変わらないもの、変えてはいけないもの。
世の中の変化とともに変わらなければいけないもの。
まさに、この言葉の意味を深く考えさせられる歴史的勝利でした。