「四苦八苦」この言葉はもともと仏教に由来する言葉です。
「四苦」とは、「生老病死」の四つの苦しみを指します。
この苦しみを、誰もが背負っていると言われています。
人はこの世に生まれ老いることも病むことも避けられず、
いつか必ず死を迎えます。
この生老病死は、人間がいくら努力しても逃れることができない苦しみです。
そして、生老病死に加えて、あともう四つの苦しみが
愛別離苦(あいべつりく)・・・愛する人ともいつかは必ず別れなければならない
怨憎会苦(おんぞうえく)・・・憎しみや恨みを抱いてしまう人とであってしまう
求不得苦(ぐふとっく)・・・欲しいものが得られない
五蘊盛苦(ごうんじょうく)・・・心身を思うようにコントロールできない
日々生きていれば、私たちはさまざまな苦難に直面します。
そのときに心の中に生じる迷いや不安、悩み、怒りなどどうむきあって、
自分の心を深く掘り下げて成長させるのか。
ある方がつくった造語で、四喜八幸(しきはっこう)という言葉があります。
四喜とは「誕(タン)」「成(セイ)」「知(チ)」「寧(ネイ)」
誕生する喜び。
成長する喜び。成長を見守る喜び。
知らないことを知ることの喜び。
気持ちが落ち着き、穏やかに安らぎを感じることの喜び。
八幸とは「愛(アイ)」「笑(ショウ)」「美(ビ)」「音(オン)」
「逹(タツ)」「共(きょう)」「涙(るい)」「食(しょく)」
愛し愛される幸せ。
笑うということの幸せ。
美しいものをみることの、そして自らも美しくなるということの幸せ。
音を楽しむということの、そして自ら音を作り出すということの幸せ。
何かを成し遂げるということの幸せ。
誰かとともにあるということの幸せ。
涙を流すという感情があることの幸せ。
そして、美味しいものをたべるということの、誰かに振る舞うということの幸せ。
逃れることができない苦しみを理解してこそ、
1日1日を大切にし、四喜八幸の考え方で生きていけるのではないでしょうか。